高市総理「我が国最大の問題」 人口減に“司令塔”始動、3つの改革とは

なぜ今「司令塔」が設置されたのか？

待ったなしの国家危機

日本の人口減少は、もはや静かな危機ではありません。経済の縮小、社会インフラの維持困難、そして社会保障制度の崩壊リスクなど、国家の存立そのものを揺るがす段階に突入しています。このままでは、今の暮らしを次世代に残すことすら困難になる―。この強烈な危機感が、政府を動かしました。高市総理大臣が初会合で「我が国最大の問題」と述べたのは、この切迫した状況を象徴しています。これまでの対症療法的な政策では追いつかないという判断が、今回の「司令塔」設置につながったのです。

縦割り行政を打破する「本気度」

これまでも少子化対策や労働力確保の政策は数多く打ち出されてきました。しかし、縦割り行政の壁が、効果的な連携を阻んできた側面は否めません。例えば、子育て支援はこども家庭庁、外国人材は出入国在留管理庁や厚生労働省、社会保障は厚生労働省と、担当がバラバラでした。今回設置された「人口戦略本部」は、総理自身が本部長となり、関係閣僚を束ねることで、省庁の垣根を越えた強力なリーダーシップを発揮することが期待されています。これは、問題に包括的に取り組むという政府の「本気度」の表れと言えるでしょう。

背景にある自民・維新の連立合意

この本部の設置は、実は自民党と日本維新の会の連立合意に基づくものです。政治的な背景が、この動きを強力に後押ししています。政策の方向性で一致した両党がタッグを組むことで、これまで難しかった大胆な改革にも踏み込みやすくなる可能性があります。特に、社会保障制度の見直しのような痛みを伴う改革には、強力な政治基盤が不可欠です。この政治的な枠組みが、人口戦略本部が単なる「お飾り」で終わらないための重要な推進力となるかもしれません。

では、この強力な司令塔が打ち出す改革の中身とは、具体的にどのようなものなのでしょうか？私たちの生活に直結する3つの柱を見ていきましょう。

3つの改革が生活をどう変える？

【改革①】社会保障：あなたの負担は増えるのか？

最も注目されるのが、