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「私が加害者です」―法廷に響いたのは、の母親による、涙の謝罪でした。ついに始まった被告人質問で、これまで固く閉ざされていた家族の口から、衝撃の事実が次々と語られています。なぜ、一つの家族はここまで追い詰められたのか?母親による旧統一教会への多額の献金が引き起こした「地獄」とは。事件の深層に迫る、家族の慟哭の記録です。
事件後、初めて公の場で詳細を語った山上被告。その口から出たのは、驚くべき言葉でした。彼の内面で一体何が起きていたのでしょうか。
2024年、奈良地裁で始まった。そので、山上被告は証言台に立ちました。そして、絞り出すようにこう述べたのです。「生きているべきではなかった人間だと思っています」。これは、彼が公の場で初めて口にした、事件そのものへの謝罪の言葉でした。歴史的事件の被告が語った後悔の念は、法廷に重く響き渡りました。しかし、彼の苦悩はそれだけではありませんでした。事件の根源にある母親への複雑な感情も、赤裸々に語られたのです。
検察官からの質問に対し、山上被告は母親について「基本的には悪い人間ではない」と述べました。そして、こう続けます。「あれほど多額の献金さえなければ」。この言葉は、彼の犯行動機が母親個人への憎しみではなく、母親をそこまで追い込んだ(現・)への強い憤りにあったことを示唆しています。愛情と憎しみ、そして諦めが入り混じった複雑な心境。彼の証言は、家族を崩壊させた「献金」という問題の根深さを浮き彫りにしました。
では、被告がこれほどまでに憎んだ「献金」とは、家族に何をもたらしたのでしょうか?法廷では、母親自身の口から衝撃の事実が語られました。
息子が引き起こした事件の証人として、母親が法廷に立ちました。彼女の口から語られたのは、深い後悔と息子への謝罪の言葉でした。
「私が加害者です」。証言台で涙ながらに語った母親の言葉は、多くの人々に衝撃を与えました。彼女は自らの信仰と、それに基づく多額の献金が、結果的に息子を凶行に駆り立てたと認めたのです。「間違ったことをしていた」と過去の自分を断罪し、息子に対して「本当に申し訳ないことをした」と何度も謝罪を繰り返しました。これまでメディアの取材に多くを語らなかった母親が、法廷という場で初めて見せた懺悔の姿。それは、事件の責任の一端が自分にあるという、痛切な認識の表れでした。
母親の証言から、山上家が陥った「献金地獄」の壮絶な実態が明らかになりました。夫の死後、生命保険金など多額の資産を旧統一教会に献金。家庭は経済的に破綻し、子どもたちは進学を諦めざるを得ない状況に追い込まれました。母親は「(献金が)息子を追い詰めたんだなと、今になって思います」と語りました。信仰と家族の間で引き裂かれ、結果的に家族を犠牲にしてしまったことへの深い後悔。彼女の言葉は、特定の宗教団体による過度な献金要求が、いかに一つの家庭を根底から破壊しうるかを物語っていました。
母親の後悔だけでは終わりませんでした。一家が直面した絶望的な状況を、山上被告の妹が涙ながらに証言します。
兄、そして母に続き、証言台に立った妹。彼女の言葉は、家族が味わった苦しみと絶望の深さを、より一層鮮明にしました。
「旧統一教会に家庭を破壊されました」。妹は涙で声を詰まらせながら、はっきりとそう証言しました。彼女は、母親の献金によって一家が困窮し、兄が大学進学を断念せざるを得なかったことなど、具体的な苦境を次々と明らかにしました。そして、最も衝撃的だったのが「合法的な方法ではどうしようもなかった」という言葉です。弁護士に相談しても、警察に訴えても、母親の献金をやめさせることはできなかった。社会のセーフティネットからこぼれ落ち、誰にも助けを求められなかった一家の絶望が、この一言に凝縮されていました。
妹の証言は、兄である山上被告への複雑な想いにも及びました。彼女は、兄が家族を献金地獄から救おうと一人で戦っていたことを明かし、「兄がいなければ、私も母もどうなっていたか分からない」と感謝の念を口にしました。一方で、兄が起こした事件については「決して許されることではない」と断罪。家族を想う優しい兄と、に及んだ犯罪者としての兄。その間で揺れ動く妹の姿は、この事件が家族にもたらした癒しがたい傷の深さを示していました。彼女の涙は、失われた日常と未来への慟哭でもあったのです。
これらの証言から見えてくるのは、単なる一つの家庭の問題ではありません。社会が長年見過ごしてきた、根深い構造的な問題です。
山上被告、母親、そして妹。三者三様の証言は、事件の核心に光を当てると同時に、私たちの社会に重い問いを投げかけています。被告のはどうなるのか。そして、私たちはこの事件から何を学ぶべきなのでしょうか。鍵を握るのは、事件の背景にある社会的要因を司法がどう評価するかです。
今回の裁判は、これまで声高に語られることのなかった「」が抱える問題の深刻さを、改めて社会に突きつけました。家族の証言によって、被告が極めて過酷な環境で育ったことが考慮され、量刑に影響を与える可能性も指摘されています。しかし、判決がどうであれ、問題が終わるわけではありません。この事件を個人の問題として終わらせるのではなく、過度な献金を規制する法整備や、宗教2世を支援する体制づくりに繋げられるか。この悲劇的な事件を繰り返さないために、社会全体が向き合うべき課題は山積みです。裁判の行方とともに、今後の社会の動向が注目されます。
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